不思議なお話NO54 日本人の特殊性X 

 最近、日本人の特殊性に関する新たな事実をユーチューブで見つけました『中国・韓国にはない縄文人のDNA 日本人のルーツDNA解析』 (URL:https://www.youtube.com/watch?v=V1KLC6M4hRc)。出来れば、このユーチューブ画像をご覧?(静止画像に音声)頂きたいのですが、見終えるのに時間が掛かりますし、面倒だと言う方のために、以下にその内容要約しておきます。

 本題に入る前に、画面に表示されている「江蘇省の人骨と弥生人の人骨DNAの一部が一致した」というテロップについて、私なりに解説しておきます。一説によれば、この江蘇省の人骨は中国の春秋戦国時代の呉(紀元前585年頃 - 紀元前473年)の人のものだと云われています。
 実は中国、李氏朝鮮、そして日本には「日本人は太伯(呉の中興の祖)の子孫」という伝承が残されており、例えば呉服という言葉は文字通り(呉の服)の意味であるとか、六合を日本語でクニと読むのですが、これは呉が六つの県に別れていたことに由来するという説を唱える人もいます。
 いずれにせよ、呉の滅亡時期が弥生人の列島移住の時期と重なることもあり、考慮すべき説かもしれません。

 それでは以下にユーチューブの要約を紹介します。

『DNA解析技術の進歩によって、現代日本人のルーツ関わる新たな事実が明らかになりつつある。それは日本周辺のアジア諸国の人々と比べてはっきりとした違いがあり、その原因が、私たちの祖先・縄文人にあることが分かってきたのである。

 静岡県三島市の国立遺伝学研究所の斎藤成也教授はこれまで日本人500人以上、アジア人数千人以上の遺伝子の解析を行ってきたが、その結果、日本人は東アジアや韓国の人々とは異なることを見いだした。
 それは、各々のDNAの特徴を基に座標(ゲノム座標?よく分からん)に落として比較すると、他のアジア人種は比較的分布がまとまるのに対し、日本人はそれらと大きく違う範囲に、しかも横に帯状に広がるように分布しているのである。
 斎藤教授は、この日本本土、沖縄、アイヌの順に並ぶ帯状の分布のその先に縄文人が位置しているのではないかという仮説を立てた。つまり、日本人は縄文人のDNAを受け継いでいるのではないか? と。
 その後、つくば大学国立科学博物館人類研究分神澤秀明研究員が、福島県の貝塚から発見された縄文人歯から膨大なDNAデータを取り出すことに成功し、その配列の分析結果から斎藤教授の仮説が実証されつつある。つまり、現在の日本人には縄文人のDNAが受け継がれているという可能性が見えてきたのだ。
 さらにもう一つ、アジアにおける日本人の特殊性を際立たせる事実がある。その事実とは、日本人は他のアジア人種には見られない特殊なDNAを保持していると云うこと。
 これは、近年の男性のY染色体の研究により明らかにされてきた事実に基づいている。このY染色体とは、父親から息子に受け継がれる父系遺伝子で、男子の系列を追ってゆくと、良く知られた女系のただ一人のミトコンドリア・イブ(アフリカ)と同様に、Y染色体のアダム(これもアフリカ)に辿り着くことができる。
 このY染色体について世界中で調査が行われた結果、人類はアフリカを出発して6万年以上の歳月をかけ世界に分散したこと、さらに、そのタイプは古い先祖から次々に別れて、現在AからTまで20のタイプがあることが分かっている。
 そのうち古いタイプ(A&B)は人類誕生の地・アフリカに多いのだが、実は日本人の中には比較的古いとされるDというタイプがおり(日本人全体の32%)、このDタイプはアジア諸国、例えば中国及び韓国には殆ど見られないのである。
 このDタイプは、分岐のかなり早い時期に誕生したと考えられることから、縄文人と考えられているのだが、このDタイプの集積はこの日本以外ではチベット及びインド洋に浮かぶアンダマン諸島の二つの地域のみで、ユーラシア大陸においてはごく散発的に見いだされるだけである。
 この原因について、徳島大学大学院医歯薬学研究部・佐藤陽一准教授は、こう述べている。
ーアジア大陸にもDタイプの人々が分布していたと思われるが、その後、Oタイプがアジアを占めるようになり、これに取って代わられたと思われるー』

 ユーチューブには、だいたい以上のような主旨が述べられていますが、実は、日本人の中には、Dタイプの次に古いとされるCタイプ(以前、Y染色体の系統樹では、CはDより前にあったはずですが、ウィキペディアで確認すると、ユーチューブの画面通りの系統樹が掲載されていました。)の方々も少数ながらいることから、現代日本人は古いD&Cタイプと、の朝鮮半島経由で日本にやってきた比較的新しいOタイプの混血ということになります。

 さて、以前「不思議なお話NO29 日本人の特殊性T」のなかで、『日本の文化的源流は古代中国に発生した文明であり、朝鮮を経由して伝播したと言う彼らの主張には、どうも首を傾げたくなる』と書き、さらに世界的なベストセラー・「文明の衝突」のなかで、その著者であるサミュエル・ハンチントンが、これまでの日本の文化を中国・韓国文明圏の亜流という位置づけから一歩踏みだし、日本文明という言葉を初めて使い、その特殊性を主張したことに感銘を受けたと述べました。
 何故このように書いたかというと、日本人の右脳の働きが他の近隣アジア諸国の、また白人諸国の人々の脳とは少し違うという事実に基づいているのです(詳しくは『日本人の特殊性T』を参照)。
 その中で私はこう続けています。「その研究成果を発表した学者も世界中の全ての民族の脳を検査したわけではないでしょうから、或いはどこか山奥の原住民の中に日本人と同じ脳をもっている方々がいるかもしれません」と。
 今回のユーチューブの中で語られた、チベット、アンダマン諸島の我が同胞のことを思い起こしてください。この方々の脳を調べ、日本人と同じ右脳の働きを持っていたとすれば、私の仮説の補強材料になるはずです。

 この続きは次回ということにします。ところで、ユーチューブの中で徳島大学大学院医歯薬学研究部・佐藤陽一准教授が、「アジア大陸にもDタイプの人々が分布していたと思われるが、その後、Oタイプがアジアを占めるようになり、これに取って代わられた」と語っていますが、もし、私のこのシリーズを真剣に読んだ方であれば、取って代わられた原因について、もしかしたら・・・、と想像される方もおられるかと思います。

 実を言いますと、その通りだと私は睨んでいるのです。
  

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