不思議なお話NO12 人類として受けいれがたい仮説 その1
   

 少し表題が大袈裟すぎたかもしれません。でも、僕もこれを受け入れるのに相当の期間を要したことを告白しておきます。もちろん受け入れるといっても、その可能性があるかもしれないと認めたということです。
 最初に書いた小説の半分は古代史に関するものだと述べました。そして、これによって20世紀末の終末思想を否定すことが出来たと思ったのですが、この結論への道筋をつけてくれた、論理的根拠となる種本があったのです。それはこれまでの常識を覆すとんでもない本でした。
 みなさんは「トンデモ本」と言う言葉をご存じでしょうか。トンデモナイことをまことしやかに主張する本のことです。僕もこの本を本屋で見つけたときはこの類の本だと思っていました。しかし、普通の「トンデモ本」と違うのは、文字が小さく、ページが上下に別れ、文章がぎっしり詰まっていたことでした。
 そして、この著者がシュメール語学者で、これまでのシュメール楔形文字の常識的な解釈から一歩は(ふ)みだし、宇宙考古学的な視点でこれを解釈したのです。彼の仮説はこういうことです。
「人類は、アヌンナキと呼ばれた宇宙からの訪問者によって、進化した猿とアヌンナキの遺伝子から人工的に造りだされた。彼らが人類を創造した理由は、自分達の地球での労働があまりに厳しく、その代替労働者が必要だったから」というものです。
 これとほぼ同じ内容、つまりアヌンナキが労働者として人類を作ったとする内容は、僕の持っている古代オリエント集・筑摩世界文学大系1(これ、17年前ですが5000円もしました)でも記述されており、彼の解釈は大筋では多くのシュメール学者のものと大差はありません。大いに違う点は、アヌンナキが、世界の神話に共通する神々ではなく、宇宙からの訪問者(宇宙人)というところが一歩は(ふ)みだしている訳です。
 ただ、彼の仮説では、アヌンナキ達の故郷・未知の惑星ニビルが太陽系の12番目の惑星で、3600年周期で地球に接近するとしているのです。もし、そんな惑星があったとしても、太陽光は届かないだろうし、果たして生物の生存することなど可能だろうか、という疑問が残ります。

 彼の主張を全て否定したいという気持ちとは裏腹に、やはり彼の著作は説得力があるのです。実はあまり知られていないのですが、サルと人類を繋ぐ段階を類人猿と呼ぶのですが、この類人猿は化石上は未発見なのです。このサルと人類を繋ぐ化石の証拠が無いことを、いわゆるミッシングリンクと呼んでいるのですが、もし、この彼の仮説が真実であれば、十分にその説明が可能になるわけです。
 また、フラスコや壺のような容器が並べられた部屋で、女神が人造人間(みたいに見える)を取り出している図柄が、シュメールの円筒印章(粘土に押す判子のようなもの)に描かれていますが、にこれを見て、僕は度肝をぬかれたものです。
 さらに、アヌンナキが地球を訪れたのは、43万年前とする彼の主張は、現世人類であるクロマニヨン以前に生存していたネアンデルタール人の出現が30万年前(17年前はそう書いてありましたが、現在は25万年前とされている)とされることを考慮すると、年代的には腑に落ちるし、現代のバイオテクノロジーの進歩は、アヌンナキ=宇宙人が人類を遺伝子工学により創造したという主張は無視することができなかったのです。

 この著者の名は、
ゼカリア・シッチンと言います。この末尾にインターネットで調べた彼の著書を参考として記載しておきますので、興味の或る方はお読み下さい。でも、くれぐれも自己責任でお願いします。受け入れ難いと言えば、霊界や超能力の比ではありませんので、どれだけ理性的にこれを読み進むか、あなたの知性が問われることになります。
 ただ、二つのことだけは知っておいて下さい。第一点は、シュメール文字は句読点も文字と文字にスペースを置くこともありません。そして、当時の人々が常識として持っていた文章の読み方の知識を、シュメール語学者がすべて突き止めているわけではありませんので、その解釈はかなり恣意的なものにならざるを得ないのです。
 第二点は、学者達が研究している楔形文字のテキストは、紀元前2000年から1700年(シュメール人の時代は紀元前3800年から2004年)に作成されたものが殆どだということです。この時代、シュメール人達はこの地域から姿を消しており、現代の英語のように公用語として用いられてはいましたが、話し言葉の担い手が消えてから、数百年経っているのです。
 また、以下の文章は唐橋文女史(中央大学文学部准教授)のHPに掲載されたものをそのまま転用したものです。
「それらは、後代に残すことを目的にオリジナルに忠実に書き写されたものではない。シュメール語以外の言語(セム系のアッカド語など)を母語とする子供たちが、文字を書くことを生業とする「書記」となる過程で、練習に書いた、それもお手本を見ながらではなく、聞き取り、あるいは暗記した文章を文字にしたものなのである。」
 
 そして、これらのテキストは征服者サルゴン大王が率いたがアッカドの民、そして旧約聖書を創作したヘブライの民が何度も手直した、と僕は思っているのです。つまり、征服者が、偉大な文明を興した被征服者の崇めた神々を、自分達の守護神にしてしまったということです。

 ヘブライ人達はシュメール神話を元に聖書、旧約聖書を創作しました。人類創世神話(アダムとイブ)も洪水伝説もすべてシュメール神話の焼き直し、というより簡略化した物語なのです。当然のことながらシッチンの解釈はアヌンナキとユダヤ民族の連携を強調しています。実はシッチンもユダヤ人なのです。
 近年になり、紀元前2600年代のシュメール人が作成したテキストが発見されましたが、その研究成果が公表され、僕らのような素人に理解できる書籍となって書店に並ぶまで、本当はどのように書かれてていたのか、今のところ誰も分かりません。
( どなたか、これらの情報を知る方はメールを下さい。出来れば出典の確実な情報をお願いいたします。特にシュメール語の研究者の方、ゼカリア・シッチンの宇宙人説の根拠となった、エヌマ・エリシュの解釈についてのご意見をお待ちしております)

 シュメール人達は、紀元前3800年紀、人類史上に忽然と姿を現し偉大な文明を築きました、不思議なお話No11でも、僕は次のように紹介しています。
「シュメール人は地球の公転軌道と地軸の傾きによって生じる歳差運動も熟知しており、このずれが2160年で30度になることから、現在星占いに使用される黄道を12星座に分割したのも彼らである(30×12=360)。更に、近年コンピュータの出現をもって初めて解き明かされた太陽系の全ての惑星の公転周期の公倍数と一致するニネバ聖数=太陽系定数などはその文明の高さを示す最たるものであろう」
 太陽系定数とは、あらゆる天体の運行周期が同一の出発点に回帰する超大循環周期でず。この定数を求めるには、天体の長期にわたる観測と膨大な量の計算が必要ですし、まして不可欠なものは望遠鏡とコンピューターなのです。
 また、忽然と姿を現したというのは、それに先行する文化や文明の欠片もなかっという意味ですが、その社会機構は政治・経済・社会の全ての分野に置いて現代と変わらぬほど多岐にわたり複雑さを兼ね備えていたのです。銀行、商社、予備校、大学といった現在社会を構成する要素のルーツが、全てここで発生したと言われるほど複雑な社会を形成していたのです。つまり、彼らの文明は後に栄える古代文明より多くの点で高度に進んでおり、むしろ現代に近い社会構造を持っていたとされています。

 それほどの高い文明と複雑な社会機構を持っていたシュメール人達が紙の製造方法を知らず、粘土板を持ち歩き、アシの先を削ったペンで複雑な銀行業務を行い、契約を交わし、税の徴収の帳簿をつけし、試験を受けたりしていたのでしょうか?
 或いは、宇宙に関する知識は、歳差運動にしろニネバ聖数にしろ、それを導き出すための、膨大な情報と計算式があったはずで、それを蓄積する媒体としての粘土板は到底受けいれがたいと言わざるを得ません。もちろん、神々が結論だけを教えたと言うなら、それもあり得るかもしれませんが、もう一つの可能性も棄てがたいのです。
 それは、シュメール人達は紙の製造方法を知っていたが、自然災害、蛮族の侵攻等により文明を保持することが難しい時代を経て、その知識が失われてしまい、やむなく手近にあった粘土板で代用したという可能性です。


 そろそろ眠くなってきましたので、この続きは、後日と言うことにします。お約束通り、ゼカリア・シッチンの著作リストを掲載しておきます。

 

1.人類創成の謎と宇宙の暗号 〈上〉 Mu books

 ゼカリア・シッチン/ 北周一郎/学研マ−ケティング

903 (税込)

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2.神と人類の古代核戦争 〈下〉 Mu super mystery books

 ゼカリア・シッチン/ 北周一郎/学研マ−ケティング

  892 (税込)

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3.神と人類の古代核戦争 〈上〉 Mu super mystery books

 ゼカリア・シッチン/ 北周一郎/学研マ−ケティング

  892 (税込)

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4.謎の惑星「ニビル」と火星超文明 〈下〉Mu super mystery books

 ゼカリア・シッチン/ 北周一郎/学研マ−ケティング

  892 (税込)

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5.神々の起源と宇宙人 マヤ・アステカ・インカ 5次元文庫

 ゼカリア・シッチン/ 竹内慧/徳間書店

  840 (税込)

6.12番惑星ニビルからやって来た宇宙人 ―シュメ−ル楔型文字が暴いた神々と天使 5次元文庫

 ゼカリア・シッチン/ 竹内慧/徳間書店

899 (税込)

7.神々・創造主の正体 アヌンナキという宇宙人 「超知」ライブラリ−

 ゼカリア・シッチン/ 竹内慧/徳間書店

 2,100 (税込)

8.「地球の主」エンキの失われた聖書 ―惑星ニビルから飛来せし神々の記録 「超知」ライブラリ−

 ゼカリア・シッチン/ 竹内慧/徳間書店

  2,100 (税込)

9.太陽系第10番惑星「ニビル」の謎 ―古代シュメ−ル文明に刻まれた異星人アヌンナキの記憶 Mu super mystery books

  北周一郎/学研マ−ケティング

 2004/07

 840 (税込)

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10. 神々との遭遇〈下〉

 ゼカリア・シッチン/ 竹内慧/徳間書店

  1,528 (税込)

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11. 神々との遭遇〈上〉

 ゼカリア・シッチン/ 竹内慧/徳間書店

1,528 (税込)

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12. 失われた王国―古代「黄金文明」の興亡と惑星ニビルの神々

 ゼカリア・シッチン/ 竹内慧/徳間書店

  2,310 (税込)

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13.人類創成の謎と宇宙の暗号 〈下〉 Mu books

 ゼカリア・シッチン/ 北周一郎/学研マ−ケティング

  903 (税込)

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14.謎の惑星「ニビル」と火星超文明 〈上〉Mu super mystery books

 ゼカリア・シッチン/ 北周一郎/学研マ−ケティング

  892 (税込)

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15.人類(ホモ・サピエンス)を創成した宇宙人 ―ネフィリムとアヌンナキ 「超知」ライブラリ−

 ゼカリア・シッチン/ 竹内慧/徳間書店

  1,995 (税込)

16.宇宙人はなぜ人類に地球を与えたのか ―オ−パ−ツ驚異の謎解き 「超知」ライブラリ−

 ゼカリア・シッチン/ 竹内慧/徳間書店

  2,039 (税込)

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17.第10番惑星に宇宙人がいた サラ・ブックス

 ゼカリア・シッチン /二見書房

  785 (税込)

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18. 謎の第12惑星ゴマブックス

 ゼカリア・シッチン/ 柏原研/ごま書房新社

 1977/03

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